こんにちは!
いかがお過ごしでしょうか。
今日から4月ですね。
私が住む沖縄はジメジメと暑くて、
今日は朝からクーラーのスイッチを入れています。
制度の欠陥があらわになった「機能性表示食品」
この1週間ほど「紅麹」が世間を騒がせていますね。
機能性表示食品ですので、薬ではなく「食品」なわけですが、
「薬害」と言ってもいいのかもしれません。
そもそも、機能性表示食品制度は、2015年に安倍晋三首相(当時)が
進めていた規制緩和による経済成長戦略の一つとして導入された制度で、
届け出のみで国の審査を受けずに販売できる制度ですので、
当初から安全性などへの懸念が指摘されていました。
機能性表示食品とは、国の定めるルールに基づき、
事業者が食品の安全性と機能性に関する科学的根拠などの必要な事項を、
販売前に消費者庁長官に届け出れば、機能性を表示することができる制度です。
(消費者庁HPより)
機能性表示食品は、消費者庁に届け出れば、
商品パッケージに機能性(効果)を表示することができます。
小林製薬の製品では「悪玉コレステロールを下げる」と表示していますよね。
ただ、届け出には臨床試験データは必須でなく、
機能性に関する文献などを提出することが認められています。
つまり、企業の責任で機能性を表示している食品であり、
企業側が提出した文献の内容を、国が審査しないまま販売されます。
小林製薬の「紅麹コレステヘルプ」も、
この機能性表示食品制度がなければ、
販売されることはなかったんだと思います。
この手の問題が起こるたびに思うのは、
日本の医薬品・サプリ業界のビジネスは、
消費者の利益ではなく、企業の利益が常に優先されているな・・ということ。
そして、「飲むだけで○○が改善」などという言葉に惹かれてしまう人が
相変わらず多いんだな・・ということです。
健康を取り戻したい時、不調を改善したい時には、
生活習慣や食事の見直しが不可欠で、
それを実行せずにサプリメントを飲んでも改善するわけがないのですが、
パッケージに書かれていると、つい購入したくなるのでしょうね。
今回の問題を受けて、今後はこの機能性表示食品制度も
何らかの修正がされていくのかもしれません。
店頭でもサプリメント購入時の質問などが、
しばらくは増えるかもしれませんね。
基本的に、サプリメントは不調や病気を改善するために
服用するものではなく、「食品」の一種ですので、
効能・効果を謳うことはできませんし、
有効性や安全性についても、かなりのバラツキがあり、
粗悪な商品が多く出回っているのも事実。
登録販売者も、サプリメントについて深く学ぶことが必要ですね。
そして、今回の紅麹とは別の話ですが、
昨年末あたりから、糖尿病薬をダイエット目的で服用する
「メディカルダイエット」なるものが流行しています。
オンライン診療で、簡単な問診に答えるたけで、
医療用の糖尿病薬が自宅に届くというものですが、
糖尿病ではない人が服用することで、急性膵炎を発症するなどの
副作用も懸念されていて、注意が呼びかけられています。
売る側や医療従事者側のモラルの低下が進んでいる気がして、
個人的にかなり危惧していることのひとつです。
ドラッグストアの店頭などで、気軽にお薬や健康のことを
相談できる環境が整っていれば、
誤った飲み方で健康を害する人を減らすことができると思うのですが・・。
そのためには、買う側の「くすりのセンス」を磨く必要もあるなと感じています。
自分の健康を守れるのは、結局のところ自分ですから、
サプリメントも含め、薬の選び方や病院のかかり方など、
消費者の皆さんがセルフメディケーションについて学んでもらえるような場を
登録販売者が作っていけたらいいのになぁと思ったりしている今日この頃です。
登録販売者は、消費者に一番身近な医療従事者ですから、
私たち登販としての存在意義を示していきたいですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
m(_ _)m
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