こんにちは、登録販売者講師の仲宗根です。
これまでも時々ブログやメルマガで書いていることですが、病態を知ることで、接客はだいぶ楽になります。という話を、今日も少し書いてみたいと思います。
先日、「腱鞘炎の人には冷感湿布をお勧めした方がいいのでしょうか?」というご質問が届きました。
こんな風に病名をあげて、「適した商品は何ですか?」と質問されることは非常に多いです。
たとえば、
・痛風の人に勧めてもいい鎮痛薬はどれですか?
・心臓病の人が飲んでも大丈夫な風邪薬はどれですか?
・緑内障の人が飲める鼻炎薬はありますか?
など。
病名 ⇒ 商品
このような質問は、いつもとても困ります
添付文書を読めば、ある程度の判断は可能ですが、まず、飲む人の症状がほとんど書かれていないことも多いので、それがないと、どの商品が適しているのかは、判断ができません。
最初に書いた「腱鞘炎」の場合では、痛みが出てからどれくらい経過しているのか?や、痛みの度合い、患部を冷やすと痛みが和らぐか?など、ご本人にいろいろ聞き取りをしてみないと、冷感湿布がいいのかどうかは分からないです。
商品を選択する際には、症状の聞き取りが欠かせないんですが、どんな症状が現れる病気なのかが分からなければ、何を質問すべきか分からないですし、症状を解消するためにどの商品を選択したらいいのかも分からないと思います。
だから、病態を知ることは、すごく重要。
店頭では、症状を訴えられて対応することがほとんどなので、症状を理解するためのベースの知識です。
試験にはほとんど出ないので、自分で勉強しなきゃいけませんが、現場では必ず必要になってきます。でも、この知識が身についたら、接客が本当にスムーズになりますよ。
それだけでなく、お客様の満足度はより高くなると思いますし、「お客様が何を言ってるのかわからない・・・」という悩みから解放されます。
病態を勉強するのは難しくて気が遠くなる・・・と思う方もいるかもしれませんが、急がば回れ!です。
ここを避けては通れないことに、早い時期に気付くことが、スキルアップしていく上で一番重要なことかもしれません。