登録販売者の就職先
登録販売者の就職先が、電器店やコンビニ、ディスカウントストア、スーパーにも広がっていることは前のページでも触れましたが、そういった異業種と、薬店やドラッグストアなどでは違いはあるのでしょうか?
他の商品と医薬品は本質が違う
お薬を買う時、皆さんはほとんどの場合で「目的買い」をすると思います。
例えば、「頭痛がして辛い→鎮痛剤を買う」という風に。
頭が痛い時に下痢止めを買う人はいませんし、どこも調子が悪くない時に薬を買おうと思う人は少ないと思います。
また、例えば鎮痛剤がいつも500円なのに今日は特売で300円になっているから「本当は1回2錠でいいんだけど今日は安いから10錠飲もう!」という人もいないはずです。
そういった意味で医薬品は食品や日用雑貨とはまったく異なるモノだと私は思っています。
また、医薬品は私たちの体に大きな影響を及ぼすものです。
一般用医薬品でも、副作用によって思わぬ健康被害が出ることもあります。
そういったことからも、医薬品は『ただ棚に並べておけば良い』という商品ではなく、専門家による管理が絶対に必要なのです。
私の個人的な見解ですが、昔からずっと薬を売って来た本物の薬屋である企業と(本物という表現が適切かどうか分かりませんが)、そうでない企業との間には、この考え方に少しのズレがあるように感じます。
就職先を選ぶ時は、応募する前にお客として行ってみる
某ディスカウントストアに就職した私の知人は「登録販売者として就職したのに、医薬品販売とはまったく関係のない部門に配属された」と嘆いていました。
その企業は「医薬品の知識豊富な資格者」が欲しかったのではなく、医薬品を販売するための「資格」だけが欲しかったのでしょう。
ごく一部の企業だと思いますが、このように医薬品の本質や適切な医薬品販売方法を理解していない企業があることも事実です。
就職先を選ぶ時には、実際にその店舗に行ってみて雰囲気を確かめてみましょう。
資格者がちゃんと医薬品販売の業務に携わっているかどうかなど、店舗のスタッフにいろいろ質問してみるのもいいかもしれません。
せっかく登録販売者の資格を取ったのに、就職したら資格を生かす場がなかった・・では悲しいですからね。